「メガバクテリア」という小鳥の病気をご存知でしょうか。このメガバクテリア、市場に出回っているインコはほぼ感染しているとも言われています。
セキセイインコがメガバクテリアにかかると、2~3年で亡くなりますので、
お迎えしたら早いうちに健康診断を受けるようにしましょう。
我が家のセキセイインコのぴーたろう君は、生後約1か月でお迎えしました。お迎え時の健康診断でメガバクテリアが発覚し、投薬によって3か月ぐらいで完治しました。
今回は、メガバクテリアという病気は何なのか、どういう治療をしたか、治療にかかった費用についてお話しようと思います。
親鳥からうつるので、お迎えしたらとにかくすぐに鳥を診ることができる獣医さんの健康診断を受けさせてね
獣医さんによっては、鳥の診察は適当なところがあるのも現実です。必ずしっかりと鳥を診てくれる獣医を事前に探しておきましょう。
セキセイインコ、お迎え時の健康診断でメガバクテリア発覚
先ほども書いたように、ぴーたろう君は生後1か月でお迎えしました。
しかしどうも、糞が水っぽいような気がするし、羽もふくれ気味な気がするし、口もパクパクしてる気がしていました。
セキセイインコを雛から育てたことはなかったので、雛とはこんなものなんだろうか?とも思っていましたが、
小学生の頃に保護したセキセイインコ(成鳥)の糞は、もっとコロコロしていた記憶がありました。
当時先に飼っていた文鳥がいつも水っぽい糞をしていたので、
「セキセイインコの糞は掃除しやすくていいな~」と思った記憶があったのです。
もし以前セキセイインコを飼った経験が無かったら、不審に思わなかったかもしれないと思うと怖いです。
※↑写真は治療間もない頃のぴーたろう君。
そこでネットで情報収集をするうちに、「メガバクテリア」、「そのう炎」という病気を知り、もしかしたらぴーたろう君はこういう病気なんじゃないか、と不安になりました。
私が小学生~中学生頃(1980年~1990年頃)、文鳥、ジュウシマツ、カナリア、セキセイインコを同時に飼っていた時期がありましたが、
「小鳥を獣医に診せる」という発想は、なかったように思います。
当時から現在に至るまで、父がレース鳩を数百羽飼育していますが、一度鳩を獣医に診せたところ、診察中に首をねじってしまって亡くなったことがあり、
それから「鳥を獣医に診せても無駄だ」という先入観を持ってしまっていたのもあります。
子供だったからよくわかっていなかったのもありますが、獣医というのは哺乳類を診るところで、小鳥は診せても治らない、病気になったらそれまで、というようなイメージを持っていました。
しかし、今はお迎え時の小鳥の健康診断は当然のようですし、何かあったらセキセイインコでもちゃんと病院に連れて行くべきなんだ、ということがわかりました。
そこで鳥を診ることができる獣医を探したところ、ラッキーなことに「小鳥診療科」のある獣医が車で30分のところにあることがわかり、そちらへ連れて行くことにしました。
予約時は、「セキセイインコの健康診断とか、本当に受け付けているんだろうか」と少し不安になりましたが、
その医院のホームページのブログで「小鳥をお迎えしたら健康診断を受けましょう」という内容があったため、安心して電話しました。
そして健康診断で、ぴーたろう君は予想通り、「そのう炎」だとわかり、さらに「メガバクテリア」も発症していることがわかりました。
口をパクパクさせていたのがそのう炎で、それとは別に糞便検査でメガバクテリアに感染していました。
メガバクテリアについて知ろう
メガバクテリアってどんな病気?
ここで、メガバクテリアとはどんな病気なのか、説明しておこうと思います。
メガバクテリアは1982年にアメリカで発見され、すでに世界中に蔓延しています。
メガバクテリアはしばらくは正体不明な「やたら大きなバクテリア」という位置づけでしたが、その後、AGY「Avian(鳥) Gastric(胃) Yeast(酵母)」・マクロラブダス症と呼ばれるようになりました。
AGYとは真菌(カビ)の一種で、インコが感染すると胃炎や胃拡張を起こし、栄養を取れなくなって体重が減少し、衰弱して亡くなってしまうという病気です。
野鳥も感染しているのかどうか、ということはまだよくわかっていませんが、ブリーダーのインコはほぼ感染しているのが現実です。
この病気は、特にセキセイインコにおいて重症化し、カナリア、キンカチョウ、マメルリハ、オカメインコなども発症しやすいそうです。
(なお、文鳥・ボタンインコ・コザクラインコなど感染しても重症化しにくいものもいます。)
感染した個体の免疫が強ければ症状が出ず、無症状で産卵して雛へうつしてしまうということもあるようです。
私はインスタグラムをしていますが、セキセイインコが3年程度で亡くなったという報告を良く目にします。
そしてその多くが「メガバクテリア」を発症しています。
2~3歳になってごはんを食べなくなり、おかしいと思って獣医に連れていったら「メガバクテリア」だった、というパターンがとても多いのですが、
成鳥になって症状が出てからの回復は難しいと思われます。
何度も言いますが、お迎えしたら絶対に、健康診断に連れていってあげてください。
メガバクテリアはどこからうつるの?
メガバクテリアは、親鳥が吐き戻して雛にごはんをあげるときに感染したり、感染している鳥の糞をつついたりしてうつります。
すでにこの病気になっているインコの糞からも感染しますので、新しくお迎えするときは健康診断を受けてから先住鳥と遊ばせたりするようにしましょう。
メガバクテリアの治療と費用は?
「そのう炎」と「メガバクテリア」だと診断されたぴーたろう君ですが、実際の治療は飲み薬による投薬でした。
直接口に入れるか、水に混ぜるかを選べたのですが、水に混ぜると飲まない可能性もあると思い、直接口に入れるタイプを選びました。
実際には、まだぎりぎり挿し餌の段階だったので、餌に混ぜてあげました。
費用は、健康診断が2500円程度、薬代と合わせて5000円程度だったと思います。
2週間後に再度検診をして改善されましたが、まだ他の菌が多かったので再度投薬、その後1か月後にほぼ消えていましたが念のため弱めの薬をもらい、
さらにその1か月後にいったん治療は終了という流れになりました。
費用は、薬が出た時は5000円程度、出なかったときは1000円程度でした。
それ以降は、半年~1年ごとに健康診断に連れていき、現在もうすぐ7歳ですが特にその後は再発することもなく今に至っています。
獣医さんでの治療は保険が効かないので、高額になる場合があります。それでも責任持って飼育する覚悟が必要ですね。
ネットを見ていると「セキセイインコのメガバクテリアの治療のために毎週1万円の注射を打つことなった」という記事も目にしたことがありますが、
30グラムちょっとのセキセイインコに注射を毎週打つなんて治療は、かわいそうなので避けたいところです。とにかく雛のうちに検診・飲み薬の投薬で治療が終わればこれにこしたことはないですよね。
獣医が鳥類の治療は積極的に行っていないことも多いので、繰り返しになりますが鳥を診ることができる獣医をお迎え前に探しておくようにしましょう。
獣医を検索できるサイト
下記のサイトでは、鳥の診療ができる病院を絞り込むことができます。
診察できる動物に「犬・猫・鳥」と書いてあっても、「鳥」は診ることはできるが犬猫がメインです、という病院がとても多いので、
実際に受診させる際は、クチコミを確認したり、電話で直接鳥の診察ができるか確認の上、受診させましょう。
caloo ペット
とりっち 鳥病院ガイド
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