子宮頸がん 高度異形成(上皮内癌)発覚からの記録(2)~手術前検査・手術まで~

子宮のイラスト子宮頸がん

2024/2/9 手術前検査

手術まであと約20日となり、手術前検査に行きました。

内容は、下記の通り。

血液検査の時間が妙に長いと思ったら、4本も採られていてぎょっとしました(;’∀’)

実は、過去に献血中に自分の血液を見て意識を失いそうになり中断してもらったことがあるので、血を見るとクラっとしてしまいます・・・

診察と言っても、この日は医師による手術の説明のみで、内診台に上がることはありませんでした。

診察は無いとのこことでほっとしたものの、結局この病院に来てから一度もまともに診察されずに手術を迎えることになり、ちょっと不安でした。

2024/2/29 入院初日(手術前日)

さて、いよいよ入院です。

昨年10月に健康診断を受けてから、はや5か月です。長かった・・・

手術の不安よりも、精密検査のコルポ診のときの方が不安と恐怖が大きかったです。

手術前日はこんな感じ

手術の前日は、診察と採血のみでした。

他の方の体験談などをネットで見ていると下剤を飲んだり浣腸があったりすることもあるようですが、

私はありませんでした。

また、説明では「この手術では最近は尿管はささない」とのことでかなり嬉しかったです(※しかし実際にはつけられていた)

入院&手術期間の担当医師は、初診の医師と変わって30歳ぐらいの女医さんになっていました。

おそらく執刀医はこの女医さんで、また別のベテラン先生が助手としてアドバイスしながら手術はされたのかなぁと思っています。

誰が執刀医なのか、聞くと気にしてるようで聞きづらく、ここは謎のままです(^^;

この女医さんは話しやすく、疑問も聞きやすく、そして何より、やはり女の先生というのは羞恥心が軽減されて安心するなぁとしみじみ思いました。

診察では再度コルポ診がありましたが、観察だけなので耐えられました。

「大丈夫ですか~?」とか、声をかけながら診察してくださいました。

男性の医師に過去3人ほど診察された経験がありますが、泣こうが悲鳴をあげようがひたすら処置をされ、声をかけられたことはなかったので、

この一言だけでも気遣ってもらっているという気持ちになれました。

ひたすら暇

前日はもうあとは何もすることがなく、病院併設のコンビニに行ったり、タブレットでネットを見たりしてひたすら暇をつぶしました。

私は個室を希望していたのですが、当日15時まで個室が空かず、それまで4人部屋で過ごしました。

大部屋は6人ではなく4人なので多少はマシではあるのですが、他の人に気を使いまくってしまって疲れました。

他の人の音が気になる、というより自分が他の人に迷惑をかけてはいけないと神経を使い、

お菓子の袋を開封したり、カバンをごそごそ漁るのも遠慮してしまい、本当に疲れました。

個室の方は5500円でトイレもシャワーもついており、他の総合病院に比べても格安でした。

今回の手術でもし異形成が取り切れなくて子宮全摘になったとしても、個室を希望しようと思いました。

朝10時に病院に入り、昼食は12時、夕食は18時でした。

暇なんだけど医師、麻酔医、看護師、薬剤師、事務の人などがひっきりなしに来られるので落ち着きませんでした。

麻酔は全身麻酔

ネット情報を見る限り、円錐切除の麻酔は全身麻酔だったり局所麻酔だったりいろいろなようでした。

私は怖がりなので、もし局所麻酔だったら眠らせる薬も入れてほしいとお願いしようと思っていました。

しかしどちらでも選べるそうなので、私は全身麻酔を選びました。

全身麻酔の場合、人口呼吸になるので結構な長さのチューブが入るらしく、チューブが入る際にのどを痛めたりすることもあると説明を受けました。

案の定、のどを痛めて5日間ぐらい喉のかぜをひいたような痛みがありました。

2024/3/1 手術当日

いよいよ手術当日がやってきました。

正直、全然眠れませんでした(^^;

手術の予定は10:00~です。それまで落ち着かない時間を過ごしました。

8:00~点滴

朝、8:00頃に左の腕に点滴をされました。

私は採血などで失敗されたことはないのですが、1発で血管にささって安心しました。

この点滴、つまようじを当てられてるような痛みがありちょっと気になりました。

すごく痛いわけではないのですが、これがずーっと続くのは嫌だなぁと思いました。

手術当日の朝と昼は、食事はありません。

私の前の人の手術が10時過ぎに終わり、10:15に手術室へ向かいました。

10:15~手術

手術室へ看護師さんと一緒に向かう途中で夫に貴重品BOXのカギを預け、手術室へ向かうエレベーターの前まで見送ってもらいました。

そして手術室の扉が開き中へ。

手術室は広く、真ん中にポツンと私が乗るであろう手術台がありました。

手術担当の看護師さん3人が次々と自己紹介をしてくださいました。

皆さん私より若い方たちです。

私の意識のない間、よろしくお願いします、という気持ちになります。

手術台は暖かい

本人確認が済むと、手術台に横になるように促されます。

手術台は、かなり暖かかく、ちょっとびっくりしました。

横になり、体の片方ずつ浴衣を脱がされて下着のパンツだけになります。

このとき、体の上には紙のようなものをかけられ、大勢の前で全裸、とはなりませんでした。

手術室の部屋の天井は、ピンク色で、

「緊張感を紛らわすためかな~」なんて思っていました。

麻酔がかかる瞬間は覚えている

昨日話をした麻酔の先生が挨拶をしてくださり、

「今から麻酔が入ります」と言われます。

先にも書きましたが、今回は人生初めての全身麻酔です。

すでに手に刺さっている点滴から薬が入るようで、再度注射されたりはありませんでした。

女性の看護師さんに、

「麻酔が流れる部分が『痛い』と感じますが、正常ですので安心してください。」と言われました。

「えっ?痛いの~!?嫌だな~・・・・」と思いますがどうすることもできず。

怖いので目を瞑ろうかと思いましたが、麻酔がかかったと勘違いされたら嫌なので、麻酔がかかるまで目を開けておこうと思いました。

そんなことを考える10秒ぐらいの間に、二日酔いのような、乗り物酔いのような気持ち悪さがぐーっと体から頭へ上がってきて

「あ~、これが麻酔か~・・・」と思って目を閉じたのが最後、次に起こされたときは手術後でした。

11:30 手術終了&麻酔から覚める

「終わりましたよ~!!」と大きい声をかけられ、麻酔から覚めました。

手術前にやっていたスマホゲームの夢を見ていて、「まだ終わってないよ~!」と思い、途中でゲームを中断されて不快に思った記憶があります(笑)

麻酔が覚めて最初に思ったのは

「尿管入れられてるやんー!!!!」ということ。

(事前説明では、円錐切除では最近は尿管は入れないとのことだった。)

そして、膣にガーゼが詰められている不快感。

両方が合わさって下半身の不快感がやばい。

痛みはほとんどなく、とにかく

「なぜ尿管入ってるんじゃ~!?」という悲しみの方が大きかったです( ノД`)

ベッドに寝たまま自室まで運ばれ、途中で夫から貴重品のカギを返してもらいましたが

まだぼーっとしていて早く眠りたい気持ち。

自室に着いたら、足にフットポンプ(マッサージ器)をつけられ、

心電図のモニターを横に置かれ、

そのまま15時まで眠りました。

途中で心電図のモニターが何度かブーブーと警報を鳴らして赤く光っていましたが

特に誰も来ませんでした・・・ので、大丈夫だったんでしょう。

ブーブーなるたびに起こされるので、「うるさいなぁ」と思っていました。

後で説明を受けたのですが、私は電気メスが膣に入らず、昔ながらのやり方で円錐切除をし、縫合して止血したとのことです。(つまり、焼いて止血ではない。)

縫合して止血の場合なかなか血が止まらないので、これでもかと限界までガーゼを詰めるので膀胱が圧迫されて尿を溜めることができないので尿管を入れられたとのことです。

15:00 歩いてみる

手術のあと、そのまま眠っていましたが15:00に看護師さんが来られ、「歩いてみましょう」ということで起こされ、廊下に出て歩いてみました。

朝は普通に元気だったのに、手術をして尿管と点滴がついて、入院用の浴衣を着ているという見た目のダメージもあり

ヨロヨロしながら歩きました。

尿管は、動くと抜けるんじゃないかと思いましたが、あれって膀胱の中でバルーンを膨らませてストッパーのようにしてるから抜けないんですね(^^; 知らんかった。

無事に歩けたらもう浴衣じゃなくていいとのことで、持参してきていたTシャツとスエットパンツに着替えました。

ちなみに下はオムツを着けられており、それも普通の下着に履き替えてよいと言われましたが

尿管の収まりが悪い気がして自らオムツのままでいることを選択しました。

浴衣からTシャツに着替えたことで見た目が普通になり、とたんになんだか元気になりました。

15時まで寝ていてもう眠くないし、座ると尿管(後になって思えば膣にパンパンに詰められてるガーゼの違和感だった気もする)が変なところに当たる気がして座るのが怖く

無駄に部屋の中で満員電車で立っている人のように、ポッドキャストを聞きながらぼーっと立ってたりしました。

この日は朝からごはんを食べていなかったので、「早く夕ごはん来ないかな~!」とひたすらボケーっと過ごしていました。

水も飲んでいいとのことだったので、水を飲んだり飴をなめたりしました。

ちなみに、歩けるということは自分でトイレに行けるということであり、もし便をしたくなったら自分で行ってください、とのことでした。

トイレまで行けるのにオムツをしていて、尿管は繋がれいる不思議な状態です。

麻酔の影響で喉が痛い

全身麻酔の場合、人工呼吸になるので気管にチューブが入るそうなのですが、

その影響で手術後から喉がとても痛みました。

もともと乾燥に弱く喉から風邪をひくタイプなので、もしかしたら風邪?とも思いましたが

熱やだるさはなく、チューブによって傷がついたのだと思います。

これは珍しいことではなく、事前に麻酔医からも言われていましたし、

経験談などでも言われている人がいました。

喉が痛いときのための飴を持って行った方がよい、という先人のアドバイスを聞いて

飴を一袋持って行っていましたがこれが大正解。

のど飴も持っていけば良かったなぁと思います。

18:00 夕食

18時になると夕食が運ばれてきます。病院内での唯一の楽しみです。

この日はごはんを朝から食べていなかったので、余計に楽しみでした。

少し早いですがお雛様、ということで、デザートが付いていました。

あまり甘さの無いババロアでしたが、とてもうれしかったです。

「何かご意見をお聞かせください」というカードがついていたので、お礼のメッセージを書いておきました。

点滴は、もしも痛みが強いときなどに薬を入れるために普通はまだつけておくようですが、

私は痛みがないし元気そうだったので外すなら外してもいいですよ、と看護師さんに言われたので外してもらいました。

1本自分につながってる管が外れたのでさらに身軽になりました。

残すところ尿管のみ!

22:00 消灯

22時になると、大部屋や廊下の電気が消えるとのことなので、個室の自分も22時には消灯して寝ることにしていました。

個室なので無理に消灯しなくてもいいのですが、他にやることも無いですしね(^^;

前日、眠れなかったので眠剤をいただきました。

初めて飲むので効きが強すぎ、夜中にトイレに行くときはフラフラするかもしれないから気を付けてください、と言われました。

しかし眠剤は効かず、昨日より眠れず・・・・

横を向いて寝るのも抵抗があり、必然的にあおむけになるのですがだんだん腰が痛くなり大変でした。

それでも、手術した部分の痛みが無いだけましでした。

2024/3/2 手術翌日(退院日)

円錐切除は2泊3日なので今日で退院です。

朝、9時に診察があってガーゼと尿管を抜いて退院、と聞いていました。

尿管を抜く

朝8時半頃、担当の女性医師ではなく、男性医師がもう診察できるということで診察室に呼ばれました。

診察室に入る前までは、「もうこれで終わりだ!」とどちらかというとウキウキしていました。

しかし・・・このあと地獄を見ることになります・・・・・(怖)

内診台に乗っていざ診察!というタイミングで先生が

「あ~~、尿管ついてたのか。ちょっと取ってあげて」と、看護師さんに伝えました。

通常ならついていない尿管がつけられていたので、先生も忘れていたようでした。

「尿管を取るのもちょっと痛い」というイメージがあり、

YouTubeでは深呼吸をして息を吐くと同時に抜いてもらった、というようなことを言われている人がいました。

なので私も「今から抜きますよ~~」とか声をかけられるのかと思っていたら、

カーテンの向こうで声かけもなくおもむろに抜かれました。

カーテンしてるから抜かれるタイミングもわからず緊張して余計な力が入ってしまい、

「いてっ!」と思わず声をあげました。

しかしこの後のガーゼを抜くのに比べたら、「いてっ!」と声が出るなんて余裕がある人にしかできないと思い知ることになります。

ガーゼを抜く(手術を通して最凶の痛み)

さて、次は膣にパンパンに詰められているガーゼを抜きます。

「ガーゼを抜くけど痛みますよ。」と言われました。

私は

「痛いといっても『いてっ!』という程度だろう」と思いました。

そして・・・一気にガーゼを抜かれました!!

その瞬間

「ひゃぁぁあああーーー!!!!」

と信じられない痛みに悲鳴を上げてのけぞって内診台から落ちそうになりました。

そして冷や汗が出て

体中が恐怖でブルブル震えだしました。

「この後どんな痛いことをされるのだろう」

ととても怖くなってしまったのです。

内診台に乗せている両足もブルブルです。

その様子を見て看護師さんがひざをさすって深呼吸を促してくださいました。

こんなに震えるほどガチガチに力が入っている状態でクスコを入れられると痛いに決まってるのに

医師はたんたんと処置を続けます。

「あと30秒待ってくれたら多少は呼吸が整うのに・・・」と思いました。

偏見かもしれませんが、こういうとき男性の医師は泣こうが喚こうがおかまいなしに処置をされる印象があります( ノД`)

こうして、内診室に入るときはどちらかというとウキウキだったのに

帰りはヨロヨロで看護師さんに支えられながら帰りました。

看護師さんいわく、

「すごく大きな結び目が2つあるガーゼが詰められていた」とのこと。

でもこのガーゼのおかげでとりあえず止血はできているので感謝をしないといけないです。

それにしても、この「ガーゼを抜く」という処置が、2泊3日の入院と、これまでのあらゆる検査の中で一番痛かったです。

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