オカメインコのチャームポイントといえば?
オカメインコは、あのふわっとした魅惑カーブの冠羽(かんう)や、真っ黒で丸い瞳ももちろん魅力的ですが、なんといっても印象的なのが「オレンジ色のほっぺ」ですよね!
そんなかわいいオカメインコのほっぺを見ていて、ふと疑問に思いました。
「なぜオカメインコのほっぺはオレンジになったのか?人間の目からみたら『かわいい』けど、鳥同士でほっぺがオレンジであることに意味はあるのか?」と…
そこで、オカメインコのオレンジほっぺについて、調べてみました。
オレンジのほっぺ、実は“耳の羽”だった!
あのオレンジ色の丸い部分、実は「頬」ではなく、「耳羽(じう)」と呼ばれる部分にあたるそうです。ミミズクの「耳」にあたる羽だと言えばわかりやすい(そうでもないか?)でしょうか。
鳥の耳は人間のように外に出ているわけではなく、皮膚の下に穴のようにぽっかり開いていて、それを羽毛が覆う形になっています。その耳の周りを守っている羽、それが「耳羽」です。
つまり、オカメインコのあのオレンジの“ほっぺ”は、耳のまわりをおおう羽が目立つ色になっている、というわけなんですね。
「ほっぺ」と呼んできたけれど、実は“耳のあたり”だったなんて、ちょっと意外ではありませんか?

ほっぺの羽をかきわけると、耳の孔がぽこーんと空いています。
オレンジ色には意味がある?ただかわいいだけじゃない!
では、なぜその耳羽の部分がオレンジ色になっているのでしょうか?
これはオカメインコに限らず、動物の世界ではよくあることですが、目立つ色には意味があります。
オカメインコの場合、このオレンジ色の耳羽は「カロテノイド色素」という成分で色づいています。
この色には、
- 健康である証
- 遺伝的に優れているというアピール
といった意味があると言われ、特にオスの方が色が鮮やかになる傾向があるとか?(でも、私の目にはわからない!)I
つまり、あの色は「わたし元気だよ!」「いい遺伝子持ってるよ!」というアピールのサインになっているんですね。
人間に「かわいい」と思われることも進化のうち?
ここまでで、「あのほっぺは鳥にとってちゃんと意味がある」ということがわかってきましたが……
とはいえやっぱり、人間にとっては「めちゃくちゃかわいい!」というのが正直な感想ですよね。
実はこれも、ある意味ではオカメインコにとって“進化的なメリット”になっているとも言えるのです。
どういうことかというと、人間に「かわいい!」「飼いたい!」と思ってもらえる見た目というのは、人間社会の中で生き残るチャンスにつながるということ。かわいさ=保護される、という形で、生き物の生存戦略のひとつになっているわけですね。
おわりに:見た目のかわいさの奥にある鳥の知恵
オカメインコのオレンジ色の“ほっぺ”は、ただの飾りではありませんでした。
耳を守るための羽であり、異性へのアピールや仲間とのコミュニケーションに使われる、大事な「鳥語」だったんです。
かわいさに目を奪われがちですが、その奥にはちゃんと鳥たちの知恵と工夫がつまっていると思うと、ますます愛しくなりますよね。
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