40代文系主婦でも取れた!第2種電気工事士合格までの道のり  (女性 第2種電気工事士)

電気工事の工具その他
電気工事の工具

さて急に何の話だと思われそうですが、このたび「第2種電気工事士」の取得にチャレンジして、無事合格しました!

私は高校・大学とガチガチの文系でして、理系の勉強は高校1年生で捨ててしまっている40代の主婦です。

ちなみに仕事は電気とは無関係のサービス業です。

このたび何を血迷ったか、「第2種電気工事士取ったらDIYの深みにはまれるかも!」

なんて浅はかな考えで申し込んでしまい、その後悪戦苦闘しながら独学でなんとか合格しました。

私と同じように、「女性・主婦・勉強なんてしばらくしていない年齢」の方で、この資格にチャレンジしようと思っている方のために、記録として残しておこうと思います。

第2種電気工事士の資格取得にかかる費用はトータル約5万円前後

第2種電気工事士を勉強するためにどれぐらい費用がかかるか興味のある方もいらっしゃると思いますので、計算してみました。

【筆記試験】合計 約5000円 ※価格は購入時の税込価格です。

・テキスト3冊で4928円でした。

【技能試験】合計 約28000円 ※価格は購入時の税込価格です。

明細は以下の通り

・テキスト 2090円
・工具  工具セット 12000円、追加した工具 1000円
・材料  約10000円(メルカリで購入)、追加でVVFケーブルやリングスリーブなど 約3000円

【受験費用】 9300円

【申請費用】 5300円

●第2種電気工事士の勉強と免許申請までにかかった費用合計 47600円

だいたい5万円ぐらいかかってる方が多いようです。

第2種電気工事士の勉強にかかった時間は90時間<筆記試験編>

私の場合、試験の申込開始が8月中旬で、筆記試験は10月14日、実技試験は12月25日(クリスマス 泣)でした。

私は8月に入ってすぐ、この資格を受けようと決めてからテキストを購入し、2週間程度勉強してなんとなくこの試験の雰囲気がわかってから申し込みました。

筆記試験の勉強期間は2か月ちょっとといったところでしょうか。

勉強時間は1時間勉強したらカレンダーにシールを1つ貼る、という方法で見える可し、モチベーションアップや反省材料にしました。

筆記試験の勉強は、約90時間でした。

第2種電気工事士の勉強の進め方<筆記試験編>

筆記試験の勉強はどのように進めていけばよいか、自分が「こうすれば良かった!」と思う改善点も含めてお話していきたいと思います。

テキストをベースにYouTubeを併用して進める

私の場合、「テキストで1時間」、「無料で公開されているYouTubeで1時間」毎日勉強するということをベースにしました。

もちろん余裕があれば3時間勉強する日もあったり、仕事で遅くなった日はできない日もありました。

また、テキストとYouTubeを並行して進めたのは、YouTubeでは細かい部分がカバーできなかったり、学習範囲の全体像がつかめずいまどこをやっているのか、あとどれぐらいあるのか、ということがわかりにくかったためです。

この時、テキストとYouTubeで別の範囲をしていても気にせずに進めました。

多くの方が苦手意識があるであろう計算問題を最初にすると挫折するので、最後に追い込むほうが良いと思います。最悪、他の分野で点数が取れれば良いのですから・・・

テキストでの勉強の進め方

テキストでは、苦手なところに印をつけて何度も見直したり、直接書き込んだり、といった辞書的な活用をしました。

「YouTubeを見ればテキストはいらない」という人もいますが、私はテキストだけでも1冊は購入したほうが全体のどこを勉強しているのか把握できて安心だと思います。(上で紹介した過去問題集漫画は、必要と思う方だけで良いと思います。)

「第2種電気工事士筆記試験すい~っと合格 ぜんぶ絵で見て覚える」のテキストは、よくできたテキストではありますが、1つ注意点があります。

それは、作者が「第2種電気工事士の勉強を始めた人がすぐに挫折しないように」という思いで難易度が低い内容から難解な内容という順に構成していることです。

これは、はじめて勉強する私のような人間にはありがたい構成ではあるのですが、ついつい油断をしてしまうというデメリットもあります。

勉強をはじめて最初の方は、「これだったら余裕かも~♪」なんて思いながら週に1章のペースで進めていたのですが、

最後の6章(複線図)と7章(理論・計算)の内容が難しく、それぞれ3週間ずつ程度かかり、とても焦りました。

無料のYouTubeでの勉強

昔では考えられないことですが、今の時代、YouTubeで無料で良質な第2種電気工事士の資格取得のための講座を見ることができます。

私がお世話になったチャンネルを紹介します(敬称略)。

第2種電気工事士をゆっくり解説

こちらのチャンネルは、「第2種電気工事士の勉強をはじめたいけどどこから手をつけたらよいかわからない」という方に向いています。

私は筆記試験に合格したあと、技能試験のために何をどう準備したらよいかわからなかったため、こちらのチャンネルをまずは見てみるということから始めました。

筆記試験の前に見つけておけばよかったなぁ~と思っています。

電工試験の虎_ホーザン

こちらは、多くの受験生がお世話になる工具を制作されているホーザン株式会社が運営しているチャンネルです。

複線図や理論(計算)についての動画が少ないのが残念ですが、要点を絞った質の高い内容です。

上記の動画で使用するリングスリーブ(ケーブル同士を接続する金具)の大きさの判定方法が説明されていますが、こちらはホーザン独自のもので、とてもわかりやすいです。

テキストなどでは他の判定の仕方が説明されていますが、リングスリーブの大きさの判定方法は、ホーザンの説明が一番覚えやすく簡単でした。

筆記だけでなく、技能試験の練習もホーザンの動画と共に、毎回やりました。

日本エネルギーセンター事務局

ホーザンが勉強の「モデルコース」的な内容とすれば、日本エネルギーセンターの動画は「裏技」あるいは「テクニック」的な内容が多いです。

「とりあえず理論がわかってなくてもこういう問題が出たらこう計算しよう」というような「受かるため」の解説が多い印象です。

ホーザンの動画では計算や複線図についての説明がほとんどなく、この範囲は捨ててしまおうかと思ったこともありましたが、日本エネルギーセンター事務局の動画のおかげで結局捨てずに済みました。

「複線図」については本当に秀逸で、色ペンを使ったやり方がわかりやすく、この範囲が逆に得意になったほどでした。

「複線図」は、日本エネルギーセンターのチャンネル一択で勉強することをお勧めします。

過去問について

過去問は、一般社団法人電気技術者試験センター(試験の申し込みなどをするサイト)で解答とともにダウンロードすることができます。

過去問題集も購入しましたが、サイトの過去問だけでも十分だったとは思います。

サイトの過去問は、解答はありますが解説はないので、日本エネルギーセンターで解説されている年の分のみ、別途印刷をして学習しました。

それだけでも結構な量にはなりました・・・

過去問題集は、試験直前に何をやったら良いかわからなくなったときに、総仕上げとして1回やってみて、間違えたところは2~3回繰り返しました。

電気技術者試験センターの過去問は、ここから見ることができます。

試験結果

上記のような勉強方法で、筆記試験の結果は自己採点で85点でした(令和4年下期)。

合格率は53.3%と過去3年間で一番低く、なかなか難易度が高い内容だったようです。

100点満点中60点で合格と聞くと、案外受かりそうな印象ではありますが、複線図が苦手な方はここで半分近く点を落としてしまう可能性があるため、絶対に複線図はマスターする必要があります。

繰り返しになりますが、複線図の勉強は日本エネルギーセンターの西山先生の解説を見ることを強くおすすめします!

もし、どうしても間に合わないという方は、捨てるなら複線図ではなく計算問題です。

私もややこしいものは捨て、パターン化されていて何度も出ているものは解けるようにしました。

技能試験の準備

筆記試験の時以上に技能試験については何から手をつけたらよいかさっぱりわからないですよね。

工具や材料についても、何が必要かわからず無駄に高いものを買ってしまいそうな不安もあると思います。

そこで、私が準備をしたものについて紹介します。

必要な工具を揃えよう

●工具セット

HOZAN電気工事士技能試験工具セット

こちらは楽天で購入しました。

似たような種類のものがAmazonやヨドバシなどでも売られているのですが、比較的シンプルなセットにしました。価格は購入当時で約12000円程度でした。

筆記試験が終わったら価格が高くなるという噂を目にしたので、筆記試験の期間中に購入しました。(本当のところはわかりせんが・・・)

なお、上記のセットには入っていませんが、私がメルカリで材料を買ったとき(後述します)に入っていた工具や、追加したものも紹介します。

●合格クリップ

こちらは、ケーブルを結束するときに仮止めするためのクリップです。目玉クリップなどでも代用はできると思いますが、多くの動画で当たり前のように使われているのであると安心だと思います。

●合格マルチツール

工具セットに入っているウォータポンププライヤを上手に使えなかったので、こちらで代用して使いました。(無くても大丈夫です。)

また、リングスリーブで複数本まとめるときに固くて銅線が入らないときなどにも使用できます。

使い方を説明するのは難しいので、ホーザンさんの動画を見てください‥(^^;)

●合格ゲージ

工具の先っちょにつけて、長さを測るスピードをアップさせて時短を狙う道具です。

●合格チェッカー

こちらは、メルカリで材料セットを購入したときにおまけとして入っていたものです、

最初は、使いかたの説明を見るのが面倒で、使わずにいましたが、使い始めてみるとこれではじめて結線のミスがわかったり、また判定のランプが点灯すると達成感もあり、必ず使うようになりました。

無いならないで大丈夫なものではありますが、興味のある方は使ってみてもよいと思います。

●電工ドライバー

工具セットにも電工ドライバーは入っているのですが、敢えてこちらに買い換えました。

時短目的です。

ドライバーの軸部分にすべり止め加工がされているので、軸部分でも回すことができるのです。

片手は柄を、片手で軸を、というように両手で回すことができ、スピードアップを図れるからです。

●手袋

手袋もいらないといえばいらないのですが、圧着ペンチでリングスリーブを締めるときや、使用済みのケーブルをまっすぐに直す時などに「手が痛い」と感じることが多かったので購入しました。

ワークマンで99円だったと思います。

材料の揃え方

材料は、Amazonなどでも売られていますが、私はメルカリで中古の材料&ケーブルセットを購入しました。

スイッチなどの器具と、ケーブルやリングスリーブなどの消耗品のセットで1万円ぐらいでした。

ケーブルは、1問の作品の完成で捨てるのではなく、先端の接続部分を切り落として何度も使いまわしました。

ケーブルを使いまわすとだんだん短くなってきますが、そこは気にせず限界まで使いました。

公表問題3週目(つまり13問×3回目)に、追加でよく使うVVF1.6mmのケーブルをAmazonで安く追加購入し、リングスリーブなどの消耗品はホームセンターで追加購入しました。

材料セットは1回分でよい

技能試験を今から練習する方は、何をどう揃えてよいかわからないと思います。

通販サイトで「1回分練習セット」などと表示があるものは、「公表問題13問×1回分」といいう意味ですが、ひとまず1回分を購入し、接続したケーブルの先端を切り落として使用すれば徐々にケーブルは短くはなりますが、3回ぐらいは使えると思います。

普段購入機会が無いため、「足りない材料があったらどうしよう」と不安になるとは思いますが、

近所のホームセンターなどでケーブルや器具や消耗品は売っていますし、Amazonなどでも手に入れることはできます。

足りないと思ったら追加するようにすると材料費は最低限に抑えることができると思います。

勢い余って3回分などは買わなくていいですよ!

腰袋は必要か?

腰袋が必要かどうか迷う方もいると思います。

私は買わずに、ホーザンの工具セットのポーチに入れてそのまま持っていきました。

筆記試験の受験会場は大学だったのですが、大学の机は横に長く3人掛けで、左右の端に1人ずつ、あるいは真ん中に1人、という配席でした。

技能試験も同じ大学なら、自分の机からちょっとはみ出して隣の空いてる席に工具を置けばいいや・・・と思って買いませんでした。

他の受験生も、ホーザンのポーチや100均の道具箱っぽいもの、高校生は学校指定の工具入れなどが多く、腰袋を使ってる人はほとんどいなかったと思います。

筆記と技能試験が同じ教室ではありませんでしたのでたまたまの要素もありますが、

筆記試験が高校などの1人用の学習机であれば、腰袋はあったほうがいいかもしれませんね。

第2種電気工事士の勉強にかかった時間は50時間<技能試験編>

技能試験の練習でも当初は筆記試験と同じように1時間練習したら1つカレンダーにシールを貼る、という方法を取りました。

慣れてきて1問完成するのに1時間切るようになると、1問やったら1つシールを貼るように変更しました。

最初の頃は不慣れなので、1問完成させるのに1時間半ぐらいかかっていましたが、後半は慣れてきて30分程度でできるようになりました。

技能の練習で1時間ごとにジールを貼るのをやめたのは、

試験をイメージしながら事前に必要な材料を揃えて机に置いたり、

完成した作品は欠陥を確認した後、元のようにばらしてまだ使えるケーブルはまっすぐにしたり、

という作業が必要になりますので、準備や片付けの時間がけっこうかかってしまい、実際に練習している時間としてカウントするのは違うのではないか、と思ったからです(^^;

結果として、技能試験の勉強は、1問1時間換算で50時間程度でした。

第2種電気工事士の勉強の進め方<技能試験編>

実技の練習は、筆記試験で紹介した「ホーザン株式会社」の公表問題を作成する動画を見ながら一緒にやりました。

私は2022年に受験しましたが、2021年にアップされている動画が短時間で説明されていたので、そちらに合わせて作業するようにしました。

このとき、動画でも経過時間はカウント表示されていますが、

最初の頃は止めながらゆっくりやらないとついていけないので、自分でストップウォッチを使って実際にかかった時間も確認するようにしました。

慣れてきて動画より早く完成させることができるようになってくると、動画は見ずにストップウォッチで時間だけ測るようにしました。

さらに、時間を紙に記録するようにして苦手な問題を確認するようにしました。

下記は、公表問題3週目に入ってから、時間は測っているが記録に残していないなぁと思い、記録していった実際の用紙です。

複線図を書き終わった時点で時間を記録、そのまま続けて全部完成させてから再度記録しました。

これを見ると複線図の作成に3~4分程度、作品の完成に25分程度かかっていることがわかります。(左の1~13は、公表問題の番号です。)

なお、「日本エネルギーセンター」でも同様に公表問題の作業動画がありますが、こちらは複線図を書かないやり方で説明されています。

あんなにすごい複線図の書き方をレクチャーしているのに、それを使わないなんて!とちょっと思ってしまいます。

複線図を書くと、3~4分のタイムロスにはなりますが、それでも複線図を書いて確実に進めるほうが自分には合っていると思ったので技能の問題の練習はしっかり複線図を書くホーザンさんの動画の方を参考にしました。

複線図も繰り返し書く練習をしよう

複線図を書く、と決めたからには複線図の時点でミスがあると欠陥に直結してしまいます。

受験2週間前ぐらいには時間内に作品を完成させる自信はついてきていましたが、もっと確実にするために複線図の練習を増やそうと考えました。

この頃は1日1問は作品を完成させるようにしていましたが、それとは別に複線図のみを1日数問、時間を測って書くようにしました。

下記はそのときの時間を測った記録です。(左の1~13は、公表問題の番号です。)

どんなに頑張っても、私の場合3分を切るのはムリでしたが、YouTubeなどを見ると1~2分で書けているかたもいらっしゃるようです。

第2種電気工事士 試験当日の注意

さて、いよいよ試験当日を迎えたわけですが、当日の反省点や気づきなどをお話したいと思います。

第二種電気工事士 筆記試験当日の振り返り

筆記試験に限りませんが、多くの情報サイトなどでは「1時間以上前に到着しよう」ということが言われています。

そこで私は試験会場は大学だったので、バスで早めに出発し、9:45着席の試験で8時半頃に到着しました。

しかし9:00まで建物の中に入ることができず、30分間外で待つ羽目になってしまいました。

この時、季節は10月後半でしたがジャケットを着ずに行ってしまい、とても寒かったです。

試験中も、エアコンがあるから大丈夫だろうと思っていたら、コロナ感染予防のための換気で窓は全開で、とにかく「寒い!」という記憶しかありません。

これから受験する方は、ぜひ、暑くなっても寒くなっても対応できるような服装で行かれることをおすすめします。

あとは、前日ギリギリまで勉強していましたので、朝から何度も忘れ物が無いか確認しました。

第二種電気工事士 技能試験当日の振り返り

技能試験は12月25日のクリスマスの日でした。

筆記試験でとても寒かったので、着ていても作業しやすいようなジャケットと、脱いだとしてもそこそこ暖かい服装、ポケットにはホッカイロ、温かい飲み物を水筒に入れて行きました。

また、ジャケットを脱いだときに置く場所がないので、脱いだジャケットが入るような大き目のリュックで行きました。

結局当日はジャケットは脱ぎましたが、他の受験者は、ジャケットを入れるビニール袋(ゴミ袋)を持ってきている人もいました。

暑さ、寒さを感じると集中できませんので、服装は大事です。

以上が、40代文系主婦の私が第2種電気工事士を受けてのまとめになります。

何か参考になれば幸いです。

コメント

  1. 大久保大介 より:

    自分は、平成4年11月10日交付しました。電気科2年生で筆記試験と技術試験に合格したです。
    第一種電気工事士を、平成16年2月18日交付しました。第一種電気工事士まで、取るように頑張って下さいね!

  2. めぐぐ より:

    あかりんご様
    初めまして。今年の下期の試験を受けるものです。女性で電気工事士2種と検索してヒットして辿り着きました。試験までの勉強や、当日の流れなどボリュームたっぷり、詳しく書いてくださって非常にためになります。同じく女性、文系なのですがあかりんごさんのブログを読んで挑戦してみようと思いました。技能試験も頑張ります。素敵な記事をありがとうございます。

    そして、インコさんたちすごく可愛いですね!
    インコと暮らしたことはないのですが記事を拝見しているうちに可愛くて気になる存在になってしまいました。(*^▽^*)これからもお身体に気をつけて、更新楽しみにしています。

    • めぐぐ様

      お返事遅くなりました!丁寧なコメント、ありがとうございます(^.^)
      インコのブログなんですが、せっかくの機会だと思い、電気工事士の記録も残してみました。
      そろそろ試験の頃でしょうか・・・
      当日、頑張ってくださいね~!!